台風
いつも当サイトにお越しいただき、ありがとうございます。
ちょっと油断してたら、今回も久々の更新となってしまいました。トホホ
さて、今回日本列島を縦断しました台風14号ですが、皆様のお住いの地域は大丈夫でしたでしょうか。
こちら栄村では、この3連休のうちに稲刈りを大急ぎで済ませてしまおうと、各農家さんが大忙しでした。
ニュースを見ていると西日本を中心に雨や風の被害が出ていて、それなりの覚悟をしていましたが、今のところ、それほど大した被害もなく過ぎて行ってくれそうです。
台風の勢力が多少弱まってくれたことも幸いしたのかもしれません。
私の台風に関する思い出のうち、強烈なのをひとつご紹介させていただきます。
今から10年ほど前、私が船乗りをしていたころの話で、沖縄に派遣されていたときのことです。
当時、沖縄付近には3個の台風が立て続けに来ていて、船を沖出しするために那覇軍港から台湾海峡向けに出港の準備をしていたとき、
「宮古島南方沖で中国の貨物船から遭難警報発出」
との連絡を受け、急遽この現場に向かうこととなったのです。
この船に向かって無線で応答を求めるも何の反応もなく、船舶電話もつながらず本船にはますます緊張感が張り詰めてきました。
この天候ですから、航空機を先着させることもできません。
この遭難船舶の命運が本船にかかっているかと思うと、船酔いどころではありません。
防波堤の外に出ると、波高が6~7mあり、3,000トン級の本船もひどいローリング(横揺れ)で速力もなかなか上げられません。
そのうちピッチング(縦揺れ)も激しくなってきて、時折プロペラが空転するようになってきました。
この時の波高は11mを超えており、三角波の連続でした。
船底に波頭が当たると
「ドドーン、ゴゴゴー」
という衝突音と甲板から海水が流れ落ちる音とが入り交じり、緊張の度を高めるBGMとして有効に作用していました。
いよいよ現場到着かというタイミングで、この通報は誤報であったとの情報が入りました。
「なんと人騒がせな」
と思う一方で、
「何事もなくて良かった」
と自分に言い聞かせつつ、当直を離れ自室に帰るのでした。。
自室に帰るのも至難の業、揺れのタイミングに合わせてササっと降りなければ、奈落の底へと落ちてしまいます。
自室に帰っても姿勢を保持するのが至難の業、ベッドに転がって手足を突っ張って吹っ飛ばされないようにするのです。
こんなことを書いてたら、だんだんとその時のことが思い出されて、なんだか気持ち悪くなってきました。
(船に弱いのに船乗りしてましたw)
さて、本日はここまでとさせていただきます。
次回更新までさようなら!