山村での営み

皆さんこんにちは。

いつもご覧いただきましてありがとうございます。

久々の投稿になります。3メートル近く積もっていた雪も今は1メートルちょいまで減りました。

ブログの更新間隔が開いてしまい、なんだか間延びしたあいさつになってしまいましたね。

そうこうしているうちに外気温が20℃近くになる日も出てきました。

三寒四温を繰り返し、次の季節へと移っていくのでしょうか。

そう思うと何だか寂しいような気がしてきます。

寂しいなと思っていたところ、

「ちょっと手伝ってくんねーかい」

と近所の人から電話が入ったので、その人の家に行ってみました。

家に着いてみるとちょうどイノシシとシカの解体をしていて、私には薪ストーブの火の番をしてほしいとのことでした。

私はこの火の番が好きで、薪をたくさんくべてアッツアツにします。

底冷えするこの時期の夕暮れには欠かせないです。

薪ストーブでワンカップの酒を燗にして、猟の話を聞きながら酒を飲んで温まるのは最高の贅沢です。

話が弾んでつい油断すると火力が弱まり冷えてきます。

すると私はまた薪ストーブに薪をくべます。揺れる炎を見ていると、今自分が人間の生活の原点に立ち返ったような感覚になります。

イノシシの解体が終わり、薪ストーブの上にスペアリブを転がします。味付けは塩こしょうです。

ウェルダンとなるようにしっかり焼き上げます。

焼いている途中であふれ出る肉汁が薪ストーブの上に落ちて香ばしい香りが立ち上ります。

この匂いだけでも酒が進みます。

スペアリブがそろそろ焼き上がりそうです。火の弱い場所へ移して少し冷まします。

いよいよ実食!

肉の骨離れが悪く肉も固いですが、味は香ばしくて最高です。

しかし、歯が悪い人には食べることが難しそうな肉です。

獣の肉はだいたい固いのですが、特にこの部分はなかなか引きちぎれなくて飲み込むのも一苦労です。

野生の力強さを感じる肉です。

雪に囲まれた車庫の中でこんな時間をすごすことができて、雪のある時間を楽しんでいる実感に浸っていました。

自然の恵みに感謝し、自然を畏れ、自然を敬う。

田舎暮らしをしてみて分かったことは、今まで自分を律するものが何もなかったんだなということです。

ここの地元の人々は、自然に逆らわず、昔からの言い伝えを大事にして生活しているのです。

山からいただいた恵みは無駄にせず、おいしくいただくこと。

決して採りすぎないこと。

仲間と分かち合うこと。

厳冬の山村での営みのワンシーンでした。

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